2012年1月13日金曜日

渋谷・中野

昼過ぎの高速バスで東京へ。3列シートは見知らぬ者と同席するプレッシャーが無くて楽。
国見SAで空間線量を計っているヘルメットの人たちが居た。
以前は高速バスというと全く寝られなかったけど、最近は妙に眠れるようになった。年齢のせいだろうか...。SA休憩の時以外は昏々と眠り続け、おびただしい数の夢を見た。

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古いアパートの空室に大谷君と居る。仕事か何かをする目的で一緒に来ているように思えるが、理由ははっきりしない。大谷君は「こういう部屋の収納では必ず昔の店の包装紙とか紙袋が見つかるんですよねー」などと言って、勝手に色んな扉や襖を開けて物色する。

右手の中指を骨折するが、痛みを全く感じない。周囲の人に心配され、大事にされるので悪い気はしない。指に大袈裟な包帯を巻いて、さも痛そうなフリをする。何か災害が起きて、みんな一斉に何処かへ避難するようだが、僕だけ事情が飲み込めずうろたえる。

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予定より10分遅れで池袋に到着。渋谷へ移動してO-Westへ。もう何度も来ているのに、いつも「この道で間違っていないだろうか」と心配になる。会場前で芦田君と合流。さっそく喫煙所へ行くと、加藤君も来ていた。最初に出演するAlfred Beach Sandalをとても気に入っているらしい。

26年振りに戸川純を観る。「バーバラ・セクサロイド」のイントロには鳥肌が立った。レコードを買った当時はあんまり好きじゃなかったのに...。もともと腰を悪くしているうえに風邪で喉もやられており、ボロボロではあるけれども、それでもなお客を喜ばせる技術とオーラを持っている。平沢進の「金星」をカヴァーしていたのが印象的だった。

興奮冷めやらぬ状態で喫煙所に行ったら、加藤君に「澁谷さん、yumboが流れてますよ」と教えられる。ホールに戻ると確かに「これが現実だ」が流れていた。当たり前だけどドリンクをもらっている時もずっと流れている。ものすごく変な気分だ。

続いてSPARKS。オールバックで無表情のロン・メイルと、ロマン・ポランスキーみたいな風貌のラッセル・メイルが登場すると会場が湧きに湧く。SPARKSってこんなに人気があったのか。それから20分ほどの間、我々はSPARKSが鮮やかに繰り出す、素っ頓狂でロマンチックな名曲の数々に酔いしれながら、いったい此処が何処で、今が何年なのか完全に忘れてしまっていた。

そして再びSEで「これが現実だ」が流れる。なぜ2回流す?!

トリはもちろんワッツタワーズ。メイヨ・トンプソンのフロントアクトで岸野さん・宮崎さんのデュオを観て関さんと号泣して以来、YouTubeなどでライヴ映像を観ては、必ず生で観たいと熱望していたワッツタワーズだが、期待を大きく上回る素晴らしい舞台(『ライヴ』と呼ぶよりもこの方がしっくりくる)だった。歌詞の意味が分からない洋楽を「でも言わんとしていることは分かる、それはもともと知っていたから」「(自分の中に)無いと思っていたものを実は知っていた」と、振り袖に入れたまま忘れていた去年のお年玉まで例に出して鋭くポップミュージックの本質を語る冒頭のMCからして胸が熱くなる。全編、この凄くバカげているように見えて、実は何処にも無かった、誰も語ることのなかった感覚を呼び覚ましてくれるMCと歌詞の秀逸さはとてつもなく高いレベルに達している。もちろん音楽的な品質も非常に高いものだ。よくこんなメンバーが集結したものだと感心してしまう。中盤でJONも登場。岸野雄一と共に踊る姿は、夢を見るようだ。そして終盤のMC「みんなでここ(O-West)で暮らそう!家族になって、生活していきましょう!」というセリフに目頭が熱くなる。どういう流れでそういう話になったのか分からないが、なんだか泣ける。ポップ・ミュージックを愛し、助けられながらどうにかやってきた者の心に何かよく分からないけれども暖かいものを残してくれたことは確かである。

アンコールではSPARKSもステージに呼び込んで一緒にダンスする大団円となり、華々しく終了となる。支払いの時に岸野さんに一瞬だけ挨拶することができたけど、あんな凄いものを見せられたあとでは、まともに目も見られなかった。

帰りに芦田君と、雨上がりのバラードの鳥居君と共に丸亀製麺で夕食。閉店時間ぎりぎりまで歓談。芦田君と中野新橋へ移動。芦田君宅に泊めてもらう。さんざん「部屋が汚い」と言われた効果か、むしろシュッとした綺麗な部屋に見える。布団を並べて寝ながらとりとめなく話すうち、いつの間にか寝てしまった。

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