2010年12月19日日曜日

東京、北野、岸野、ドーリスと大道あや

大阪から帰って翌朝、今度は東京へ。高速バスで5時間半だが、大阪へ行ったばかりなので随分近く感じる。西荻の春名知惠子さん個展会場・ギャラリーMADOへ。知惠子さんに会うのはいつ振りだろう。マヘルか何かで上京した時だったろうか。古い洋館を利用したギャラリーには、変わらず心を惹き付けられる作品たちと、知惠子さんが居た。来年僕らがやろうとしているお店に是非置きたいと思い、作品を2点購入する。お土産で持参した「たまにわ」や「これが現実だ」を渡すと、知惠子さんは自分の作品展そっちのけで、僕らの作品についてあれこれ質問したり、感想を言ってくれるので恐縮しつつも、有り難く思う。夜になって仕事帰りの周作さんも来て、4人で撤収作業。会場前で記念写真を撮ってから、西荻の春名邸で夕食を頂きつつ、映画の話、探している本の話などして過ごす。リラクシン。
翌日は昼に渋谷のYouthへ斉藤さんを訪ねる。特典CDRの「Into The Wild e.p.」を見せてもらったが、いい感じの盤面に仕上がっており嬉しい。来年のレコ発ツアーの話など。新宿でナツ、福ちゃんと合流し、バス乗り場の近くの店で800円以上もするハンバーガーを食べた。

仙台に戻ると雪がチラチラ降っていて、すっかり冬の空気だ。もう一度「南極料理人」を観たいと思いTSUTAYAに行ったら、「アウトレイジ」が出ていたので一緒に借りる。椎名桔平、加瀬亮、三浦友和など、役者が見事にはまっている。あの人間の撮り方は、北野もきっとカサヴェテスを研究したのに違いないと思わせる。小日向のマルボーの役回りや、雪崩のように暴力が連鎖していく感じはヤクザ映画の伝統を丹念に踏襲しているが、いつもの笑いの感覚も決して忘れていない。少なくとも「HANA-BI」や「菊次郎の夏」のような押し付けがましいアート臭さが皆無なので素直な気持ちで観られる作品だと思う。
昨日、戸田君と濱田さんが来宅し、「これが現実だ」「Bricolage」などをお渡しする。戸田君にドーリスの1stを譲ってもらう。濱田さんの新バンド「ケ・セラ・セラ」(そういえば僕が命名した)に女性ヴォーカルを加入させるかどうか、仮に加入させるとしたらそれは日本人か外国人かで喧々諤々となる。僕は「大きい外国人を入れるといいと思う」と提案した。

夕方にギャルソンで森君と落ち合い、大阪の物販の清算、および仙台でのレコ発の打ち合わせをする。ワンマンにするか対バンを入れるかで悩むが、最終的には、これ以外無いというぐらいばっちりハマった対バンを思いつき、2人でほくそ笑んで別れた。うまく話がまとまるといいなあ。対バンといえば、計画中のレコ発ツアーの方でも「希望する対バンは居ないか」と斉藤さんから訊かれていたが、今日の昼間にYoutubeでWatts Towersを観ていて、岸野雄一と宮崎さんのデュオ(この形態は一度スターパインズで観たことがあり、素晴らしかった)なんかいいなあと思った。岸野雄一の歌やパフォーマンスには文字通りの笑いとペーソスが力強く盛り込まれている。世界の何処に、ふぐの学校とか、兎の暖かさなどについて、あんなに素敵に歌える人が居るだろうか。
夜、戸田君に譲ってもらったドーリスのLPを聴きながら、大道あやの「へくそ花も花盛り」を眺める。「へくそ花」は文庫版しか持っていなかったが、最近、ようやくオリジナルの函入りを手に入れた。こちらは豪華画集が付いており、見たことのない絵もいくつか載っている。ドーリスのダダっぽい奔放で苛烈な音楽と、事物の核心を突きまくる素朴な大道の絵は一見水と油のようだが、どちらも同じように、とびぬけて美しい世界を形成している。

1 件のコメント:

  1. 『南極料理人』、気に入って頂けた様で何よりです。
    レコ発、とても楽しみにしております。

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